包装機とは

包装機とは、食品・医薬品・日用品などをフィルムや袋で自動的に包む機械のことです。手作業の課題であった処理速度の限界や、品質のばらつきを解消し、省人化と安定生産を同時に実現します。人手不足が深刻化する現代において、製造ラインの競争力を左右する中核設備として注目を集めています。

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包装機の仕組み

包装機の仕組み

一般的な包装機は、ロールフィルムなどの包装資材を成形しながら製品を充填し、密封して排出するシステムです。作業工程は大きく分けて「供給・整列」「計量・充填」「シール・カット」「印字・検査・排出」の4ステップで構成されています。

まず供給部から一定のタイミングで製品が送られ、正確に計量された後にフィルムへ包み込まれます。続いて熱や圧力によって袋の端を溶着(シール)して切断し、賞味期限の印字や不良品検査を経て排出されます。機械の動作条件と包材の状態が緻密に噛み合うことで、高速かつ均一な包装を実現しています。

包装機の種類

ピロー包装機(縦型・横型)

ピロー包装機

ロール状のフィルムを筒状に成形しながら製品を包む、最もスタンダードなタイプです。製品を上から落下させて充填する「縦型」と、コンベアで水平に搬送する「横型」の2種類に分けられます。

縦型はスナック菓子や粉末・液体などの充填に適しており、横型は形状が崩れやすいお菓子やトレイ盛り食品などの高速包装に向いています。

給袋包装機

給袋包装機

あらかじめ袋の形に成形された「既製袋」を機械にセットし、自動で開口・充填・封かんを行う包装機です。スタンドパウチやチャック付き袋など、多様な袋形状に対応できます。

レトルト食品や詰め替え用日用品、多品種・少量生産を行うラインで広く活用されており、袋の切り替えやすさと高い密閉性が特長です。

フィルム包装機(シュリンク・ストレッチ)

フィルム包装機

透明なフィルムで製品全体を包み込み、保護や集積を行う機械です。熱を加えることでフィルムを製品の形にぴったり収縮させる「シュリンク包装」と、フィルムを引っ張りながら巻き付ける「ストレッチ包装」があります。

食品や日用品のまとめ売り・化粧箱の保護などに使用され、製品の見栄え(意匠性)の向上と汚れ・傷からの保護を同時に実現します。

真空包装機

真空包装機

袋内部の空気を吸引して脱気し、真空に近い状態で強力に密封固定する包装機です。内容物が酸素と触れるのを防ぎ、酸化や微生物の繁殖を強力に抑制します。

生鮮肉や魚介類、加工食品などの保存期間を大幅に延ばすことができ、食品ロスの削減や鮮度保持・衛生管理の強化に大きく貢献します。

包装機のメリット

生産量が安定し、ライン全体の計画精度が上がる

自動化された機械は、人的な疲労や集中力低下の影響を受けません。作業者の体調や習熟度によってばらついていたスループットが、機械化によって一定水準に保たれます。結果として、週・月・年単位での生産計画が精緻に立てられるようになり、需要予測との整合性も取りやすくなるでしょう。

また、袋詰めや封緘に張り付いていた人員を複数ラインの監視・管理へ再配置できるため、同じ人数でより広い範囲をカバーする運用体制へ移行できます。

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品質が均一になり、トレーサビリティも強化される

手作業には、どれだけ熟練しても個人差という限界が存在します。一方、自動包装システムはセンサーとロボットが緻密に連携し、シールの位置・内容量・印字内容を毎回同じ精度で処理することが可能です。製造日時やロット番号の自動印字は、現代のサプライチェーンで求められるトレーサビリティの確固たる基盤となります。

「品質のばらつきによるクレーム」と「追跡できない不良品」という二つのリスクを同時に低減できる点が、大きな付加価値です。

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包装機のデメリット

初期投資・維持費・柔軟性の低下という三つの壁

導入時には機械本体に加え、設置工事・電源・エア配管など1台あたり50万〜500万円規模のインフラ費用が別途発生します [cite: 4.包装機を使用する際の注意点, (2)十分な電源の確保が必要な製品がある, (3)初期投資が必要, (4)設置スペースを確保する必要がある, 初期費用:本体+前後装置+据付・立上げ]。稼働後も専用フィルム資材費・エネルギーコスト・定期メンテナンス費が継続的にかかるため、総所有コスト(TCO)での試算が欠かせません。

さらに、特定の製品仕様に特化した設計ゆえに、容器形状の変更や新デザインへの切り替えが難しくなる「硬直性」も見落とせないリスクです。製品ライフサイクルが短い市場では、この点が企業のアジリティを損なう要因になり得ます。

包装機の選び方

まず「製品の性質」で方式を絞り込む

包装機を選ぶ出発点は、スペックではなく「何を包むか」です。液体・粉体・粒体など流動性のある製品には、上部から製品を落下させて充填する縦型ピロー包装機が適しています。

一方、形が崩れやすいお菓子やトレイ盛り食品など、落下による衝撃を避けたい製品には、水平に流れるフィルムで包む横型ピロー包装機が向いているといえるでしょう。製品特性と包装方式を正確に対応させることが、選定の第一歩となります。

計量・印字などの「付加機能」も選定の重要軸

包む動作だけを見て機種を選ぶと、後から工程が増えて結局コストがかさむケースも少なくありません。現代の包装機には、重量を自動計測して充填する自動計量機能や、賞味期限・ロット番号をフィルムに直接印字するプリンター搭載機能を統合したモデルも多数存在します。

これらを一体化することで別途設備を設ける必要がなくなり、省スペース化とタクトタイムの短縮を同時に実現可能です。

初期投資を抑えるなら「中古機」という現実的な選択肢

新品の横型ピロー包装機は600万〜1,500万円程度が相場ですが、整備済みの中古機であれば200万〜800万円台での導入も十分視野に入ります。コストメリットだけでなく、納期面でも大きな差があります。新品が納品まで3〜6ヶ月かかるのに対し、中古機は整備・仕様変更込みで平均約1ヶ月。

市場の急な需要変動にも素早く対応できる点は、実務上の大きな強みです。信頼できる専門インテグレーターを通じ、充実した保証体制を構築することも可能です。

包装の後工程、箱詰めも「ケーサー」で自動化できる

個々の製品を包み終えた後、それらを出荷用の段ボール箱に詰める工程が残ります。いくら一次包装を高速化しても、この「箱詰め」を手作業のままにしておくと、コンベア上で製品が滞留し、ライン全体の生産性が頭打ちになってしまいます。このボトルネックを解消するのがケーサー(自動箱詰め装置)です。

【業種別】オートケーサー3選を
見てみる

ケーサーは、段ボールを組み立てる「製函機」と、箱を封じる「封函機」の間に設置され、三者が連動することで箱詰め工程の大幅な省人化を実現します。製品の形状や生産速度に応じて、段ボールケーサー・ケースパッカー・パラレルリンクロボット搭載型など複数の方式があり、自社ラインの要件に合わせた選定が可能です。包装機とケーサーをひとつのシステムとして設計することが、真の自動化ライン構築の要といえます。

【業種別】
オートケーサー
(インケーサー)3選

オートケーサー導入を検討中の企業に向けて、効率化・コスト削減を最大化するための製品を紹介します。
各社で仕様や推奨される業界が異なるため、それぞれの特長と適した用途を自社ニーズと照らし合わせてご覧ください。

食品工場
様々なパッケージに対応
ティ・アイ・エス社オートケーサー
ティ・アイ・エス オートケーサー
引用元:ティ・アイ・エス公式HP
(https://www.tis-web.co.jp/faindex/item_detail.php?id=10)
食品工場におすすめな理由
  • フルオーダーメイドにより1台で多品種に対応するため生産ラインの変更が不要
  • HACCPへの対応はもちろん、各企業が求める衛生基準・安全基準をクリアした仕様で納入
日用品製造工場
2箱同時詰めで素早く大量生産
イシダ社高速モデル ACP-622
イシダ 高速モデル ACP-622
引用元:イシダ公式HP
(https://www.ishida.co.jp/ww/jp/products/box-packing/autocasepacker/acp-622.cfm)
日用品製造工場におすすめな理由
  • 最大120袋/分の2箱分同時詰めで季節需要やキャンペーンに対応
  • 部品のワンタッチ交換で品種切替も3分で実現するため、大量生産が必要な日用品製造工場との相性が良い
医薬品製造工場
オープンフレームで衛生的環境を維持
ユハラエンジニアリング社CF-102
ユハラエンジニアリング CF-102
引用元:ユハラエンジニアリング公式HP
(https://www.yuhara-engineering.com/cf102)
医薬品製造工場におすすめな理由
  • アンダーオープン構造で異物検知しやすく、異物混入対策になる
  • 剝がせない「水貼りテープ(オプション)」で改ざん防止に対応