レトルト食品パウチケーサー
平らなパウチに対応できるケーサーとそのメーカー
自動箱詰機 オートケーサー PK100(山陽自動機)
引用元:山陽自動機公式HP
(http://www.sanyo-jidoki.com/product/product_detail/index/80.html)
シャトルコンベヤで整列したパウチをシザー式吸着ハンドでやさしく把持し、ケースへ高速投入を実現します。サーボ制御による同期搬送で袋同士の摩擦を抑えつつ60袋/分クラスのスループットを確保し、液体入りパウチも安定ハンドリングが可能です。
オールステンレスの衛生設計と工具レスのクイックチェンジ機構により、わずか数分でサイズ切替が完了し清掃時間を大幅短縮に寄与。さらにIoTユニットを介したリモート監視機能により、稼働率99%を狙える高いROIをユーザーに提供します。
| 処理能力 | 30~60袋/分 |
| 機械寸法 | 1,325(L) × 1,225(W) × 2,030(H) mm |
| 機械重量 | 600kg |
| 電源 | 三相200 V |
| エアー消費量 | 0.5MPa(目安) |
山陽自動機の
オートケーサーや製函機を見る
セットアップケーサー ICR-T2A-400型(昭和フェニックス工業)
引用元:昭和フェニックス工業公式HP
(https://www.showa-phoenix.co.jp/product/ICR-T2A-400.php)
製函・箱詰め・封函の三工程を1フレームに統合したコンパクトオールインワンモデルでクリーンルームにも導入しやすい省スペース設計となり、直交2軸ロボットがパウチを吸着搬送し、箱内で美しく整列させることでシワ・折れの発生率を軽減します。
タッチパネルレシピを選択するだけで搬送ガイドとロボット座標が自動調整され、段替えリードタイムは従来比の約1/3にまで減少。ユーザー支給のケース寸法をバーコードで読み込み、その場でプログラムを自動生成する「スマートティーチ」も搭載し、多品種少量生産に強みを発揮し、トータルランニングコストも優れています。
| 処理能力 | 15ケース/分 |
| 機械寸法 | —(要問い合わせ) |
| 機械重量 | —(要問い合わせ) |
| 電源 | 三相200 V / 6.0 kVA |
| エアー消費量 | 0.5MPa/400L/min |
スタンディングパウチに対応できるケーサーとそのメーカー
スタンディングパウチケーサー SCS-12T-D(大和エンジニアリング)
引用元:大和エンジニアリング公式HP
(https://www.daiwa-eng.com/setup/scs_12t_d/)
独自の5袋×2段挿入アルゴリズムと自動仕切りシート挿入機構で、キャップ付き洗剤パウチも形崩れなく梱包。空運転では最大120袋/分、本運転でも12ケース/分を実現し、サーボ制御で振動衝撃を低減して内容物の偏りを抑制します。
プリセットされたサイズ情報を呼び出すだけでガイド幅・持ち替えハンド・吸着圧が同時に変位し、オプションのCIP洗浄パッケージは食品・パーソナルケア双方の衛生基準を満たし、連続運転中でもライン停止を抑えることができ、OEE向上に向けたデータドリブン改善をサポートします。
| 処理能力 | ~12ケース/分(最大120袋/分) |
| 機械寸法 | —(要問い合わせ) |
| 機械重量 | 約2 t |
| 電 源 | 三相200V/16kW |
| エアー消費量 | 0.5 MPa/800L/min |
スタンディングパウチ用ケーサ(澁谷工業)
引用元:澁谷工業公式HP
(https://www.shibuya.co.jp/packaging/caser.html)
多彩なグリッパとピックパターンを標準ライブラリ化し、Doypackからスパウト付きまで形状フリーでスムーズに箱詰めと、モジュラー式のピッチチェンジャーにより、製品ピッチ・箱寸法・段積みレイアウトをワンタッチで切替えが可能。
安全柵一体型フレームは人感センサとインターロック扉を装備し、メンテナンスエリアへ入ると自動減速するスマートセーフティ設計となり、稼働データの24時間モニタリングと、異常発生時にはリモートから即時診断ができるため、拡張性を備えたライン増強時の追加投資にも一役買います。
平らなパウチとスタンディングパウチそれぞれに適した
ケーサーの特徴
加工食品業界でよく使われるパウチは大きく「平らなパウチ」と「スタンディング(立型)パウチ」に分かれます。形状の違いがそのまま包装機械(ケーサー)選定の要件につながるため、まずはそれぞれの特性と向き・不向きを押さえましょう。
1. 平らなパウチ向け:
横押し/落下/包み込みタイプ
サイドロード(横送り)方式
- 特徴:パウチを水平に並べ、プッシャーで横からケースへ押し込む方式。
- 長所:薄い袋同士のすき間を狙えるため高速処理が可能。メンテナンスも床面近くで行えるため手入れが楽。
- 短所:上下での保持が弱く、縦向きケーシングには不向き。
ドロップパッカー(グラビティ式)
- 特徴:上部でパウチを重ね、重力で一気にケース内へ落とす方式。
- 長所:高層積みを一度に投入でき、段積み効率が高い。大・中サイズの袋にも対応しやすい。
- 短所:投入時に衝撃がかかるため、サーボや衝撃吸収機構が必須。設備高さもやや必要。
ラップアラウンド方式
- 特徴:平積みしたパウチを段ボール板で包み込み、箱をかぶせて閉じる方式。
- 長所:段ボール材料のムダが少なく、ケース剛性が高い。トレー兼用ラインにも切り替えられる機種あり。
- 短所:複雑な機構なため初期投資が高め。小ロットでの型替えには習熟が必要。
横倒しの平パウチは「束ねて箱に押し込むトランプ詰め」のイメージが近しいでしょう。薄さやしわ防止を重視するならサイドロード方式やドロップパッカーが向いていますが、資材コスト低減やケース強度を優先するならラップアラウンド方式がおすすめです。
2. スタンディングパウチ向け:
上から落とす/ロボット把持タイプ
トップロード方式
- 特徴:真空+メカニカルグリッパーで袋の胴部を優しくつかみ、上から静かに降ろす方式。
- 長所:キャップやガゼットの突起部を保護でき、立てた姿勢を崩さず投入可能。RSC/HSC 各種ケースに対応。
- 短所:サイクルタイムはややゆったり。非常に高速な作業を求める現場には別途工夫が必要。
ロボティック Pick & Place システム
- 特徴:6軸ロボットが縦横切り替えやティルト機構を駆使し、多様な形状に対応。
- 長所:平パウチにもスタンディングにも一台で対応。「自動レシピ切替」「ビジョン検査・不良排出」など柔軟性は抜群。
- 短所:初期投資およびオペレータの習熟コストが高い。ライン設計の自由度とのバランス調整が必要。
ラップアラウンド応用モデル
- 特徴:Doypackやスパウト付パウチも包み込めるハイブリッド型。
- 長所:平らとスタンディングの両対応の一体型ラインで省スペース。段替え時間短縮にも寄与。
- 短所:機構が複雑になり、保守やトラブル時の対応には専門知識が必要。
立てたパウチは「ワイングラスを倒さず箱詰めする」ような作業になります。姿勢安定と優しグリップがキーワードであり、トップロードやロボット式の導入が一般的です。特に内容物が偏りやすいキャップ付き洗剤やレトルト食品には欠かせません。
レトルト食品パウチは濡れているため詰めるのが難しい
レトルト殺菌後のパウチには必ず水滴がついており、これが取り扱いに大きなハードルを生みます。以下の点に注意しながらラインを設計しましょう。
滑りやすさの問題
- 表面の摩擦係数が低下し、通常のベルトやグリッパーでは滑走や姿勢崩れを起こしやすい。
- 高摩擦ベルト(粗面ラフトップ、ポリウレタン系)やデュアルベルト“ポケット搬送”で挟み込んで運ぶ。
真空グリッパーの吸着低下
- 水膜が真空カップの密着を妨げ、吸着力が落ちる。
- 多孔質エリアグリッパー(Schmalz、Zimmer 等)+食品対応スポンジパッドで水滴を吸収しながら強力吸着。
衛生・水排出設計
- ベルト下にドリップトレイと傾斜排水路を設け、余水が機械や床にたまらない設計が必須。
- 衛生規格(ASTM F1278)でも「乾燥→保護包装」が推奨されており、早期の水分除去が求められる。
インライン乾燥の導入
- ロボットハンド内蔵型エアノズルやトンネル型のエアナイフ乾燥機(Secomak、ACI 等)でライン内に乾燥区間を設置。
- 雨上がりの傘をエアブローで払うように、殺菌直後に水滴を吹き飛ばし、downstream のケーシングを安定化。
ケース材の工夫
- 残水による段ボールの強度低下を防ぐため、吸水シート内装や防水コーティング段ボールを活用。
- トップロード方式と組み合わせることで、残水が封口部へかかる圧力偏りを抑制。
上記の対策をワンセットで検討することで、レトルト食品パウチの自動詰め作業は格段に安定します。乾燥→搬送→把持→投入の各セクションで「水分・滑り・衛生」の3要素を連携させることが、トラブル防止のポイントです。
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まとめ
- 平パウチにはサイドロード/ドロップ式、あるいはコスト・強度重視のラップアラウンド方式がおすすめ。
- スタンディングパウチにはトップロードやロボット P&P がマッチ。
- 濡れたパウチは「高摩擦搬送+エリア吸着+インライン乾燥+防水ケース」の組み合わせで対策。
- 機種選定時は「姿勢保持」「スループット」「段替え容易性」「スペース」「ROI」の優先順位を意識。
これらを踏まえ、自社のパウチ形態・生産速度・設備スペースを整理してから、実機テストを経て機種を導入すると、失敗リスクを抑えられるでしょう。